就活のエントリー数の理系の目安。少ない・増やすとどうなる?

就職活動をするときには多くの企業にエントリーするのが基本ですが、人によってかなりエントリー数にも違いがあります。どの程度エントリーしておくのが望ましいのでしょうか。増やすべきなのか、少ない方が良いのかと悩んだときにはそれぞれのメリットとデメリットを理解しておくのが大切です。また、エントリー数が多い企業についても知っておくとエントリーのときに参考になります。

理系学生のエントリー数は少なめな傾向

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理系の場合には就職活動のときにエントリーする企業の数は比較的少なめです。

2016年に文系と理系でそれぞれの統計調査が行われたときのデータでは文系の国公立大学卒業予定者では15.8社、私立大学卒業予定者では16.6社が平均的なエントリー社数となっていたのに対し、理系の場合にはそれぞれ6.0社、11.0社でした。理系の出身者は専門分野に応じたスキルを持っているため、技術者として高い評価を受けやすいことからエントリー数が少なめでも就職活動に成功するケースが多いのが理由です。

企業側からリクルーターが来て決まることも

また、大学によっては企業側からリクルーターが来ていて、人脈を使って就職を有利にできているケースもあるので、平均するとエントリー数が少なめになっています。

エントリーは増やすようにした方が失敗するリスクが低い

気をつけておきたいのは誰もが6社から11社程度のエントリーをしておけば十分というわけではないということです。これより少ない数でも十分な場合もあれば、増やすのを検討しなければならない場合もあります。

理系の場合には獲得したスキルにどれだけ市場価値があるかによって就職活動の有利不利が左右されるからです。トレンドになっていて人材不足が問題になっている分野でのスキルを持っていればかなり少なめのエントリー数でも採用されると期待できます。

逆に業務には直接関連するスキルがないというケースでは、かなりエントリー数を増やすようにしないと就職活動に失敗するリスクがあるのです。実際には50社程度エントリーしている理系の人もいます。

エントリー数が少ないデメリット

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就職活動のときにエントリー数が少ないのにはメリットもデメリットもあります。目立ってしまうのが、あまりに少ないと全ての企業から不採用にされてしまったときに就職浪人になるリスクが生じるというデメリットです。

しかし、エントリー数を少なくすると一つ一つの企業に対して十分に時間をかけて対策できるというメリットもあります。企業研究を十分に行い、履歴書でも面接でも的確な対応ができるように準備を整える時間を確保できるのです。

数が少なければ就職活動中の移動も少なくなるので体力的にも金銭的にも負担は少なくなります。そして、時間も余裕が生まれるので、残されている学生生活を十分に満喫したり、卒業研究に勤しんだりできるでしょう。

逆にメリットは何がある

エントリー数を増やすのにもメリットとデメリットがあります。

最大のメリットは下手な鉄砲も数撃てば当たる原理で就職先を獲得しやすくなることです。やりたいことが多岐にわたっていて志望先を選べないという人は、必然的にエントリー数を増やさなければならない場合もあるでしょう。

また、各社を受けているうちにノウハウを体得して次に生かせるようになるため、だんだんと就職活動に強くなっていきます。しかし、エントリーシートを書くだけでもかなりの労力になってしまいやすく、書類選考が通ると企業説明会や研究所見学、面接などで各地を転々としなければならなくなりがちです。十分に面接対策をする時間を確保しにくいことや、体力的及び金銭的な負担が大きくなりやすいことがデメリットになります。

理系学生のエントリーする目安は?

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理系の場合には6社から11社を目安にしてエントリーすると考え、自分のスキルの市場価値を考慮して少し増減させるのが賢明です。

それに加えて企業研究や書類作成、面接対策などにかける時間がどれだけ必要かも勘案してエントリー数を決めるようにすると適切な数字にできるでしょう。

通常は本エントリーの二倍前後のプレエントリーをする習慣があります。その時点から大幅に減らしてしまっても問題はないですが、プレエントリーにも時間も労力もかかるので就職活動をする時点でエントリー数を大まかに決めておくのが無難です。

まずは企業研究をしてみてぜひとも働きたいと思う企業がどれだけあるかを確認し、エントリー先を絞り込んでいきましょう。

理系学生のエントリーランキング

どの企業を研究したら良いかで悩んだときにはエントリー数が多い企業を知っていると参考になるでしょう。人気が高くてエントリー数が多い企業をランキング形式で紹介します。大学卒の場合の理系では次のような順位です。

1.トヨタ自動車
2.ソニー
3.日立製作所
4.デンソー
5.三菱電機
6.パナソニック
7.旭化成ブループ
8.東日本旅客鉄道
9.東海旅客鉄道
10.明治グループ

この他にも大学院生からは花王や住友化学、オリンパスグループなども人気です。また、ホンダ、スギ薬局、デンソー、ダイキン工業なども理系の採用者数が多いという点から注目されてエントリー数が多めになっています。毎年傾向は少しずつ変わりますが、参考にして就職先を検討しましょう。