採用担当者が語る、選考ステップごとの面接における大切なポイント

書類選考や適性検査に通過すると、必ず行われる面接。皆さんは各面接毎の対応をどのようにしているでしょうか?初めて企業側の人間と顔を会わす機会でもあり、自分をアピールする場でもあります。

採用担当者はこの面接をどういう場と捉え、いったいどういったポイントを重要視しているのでしょうか?
今日は面接のポイントについて解説します。

書類選考と面接の違い

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企業によって異なりますが、たいていの場合、書類選考や適性検査があり、これを通過した人材が面接の対象者となります。
また、書類選考や適性検査を”初期選考”と位置付けると、面接は”中核選考”と呼ばれます。

初期選考は、採用したいと思う人材を吸い上げる選考ではなく、自社にマッチングしていない人材やネガティブな要素を持った人材を通過させたいための選考と言えます。

これに対し、中核選考は顔を合わせ、自社にマッチングした人材を評価するための面接です。
採用担当者も目の前にいる人材が部下ならどうか、自社で働く姿をイメージできるかが評価ポイントとなります。

面接時点で有効な資格についてはこちらでもご紹介しておりますので、
こちらも合わせてどうぞ。

選考ステップと担当者の構成

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選考ステップが進むと、担当者の年齢や役職は上がっていきます。
企業毎でも面接の担当者の年次や役職、どういった事業をやっているかなど異なりますが、今回は採用担当者である、私が勤めている上場企業で自動車業界の例を元にお話させていただきます。

面接は10年目くらいの主任クラスですが、二次、三次と上がっていくと、入社30年目の管理職が採用担当者となります。ベンチャー企業などと比べて勤続年数が長いので、このように長い社員が採用を担当することになります。とはいっても慌てることはありません。

しっかり面接で伝えることを伝えられれば合格はできます。

最終面接ともなると、会社役員や経営者と1対1で面接というケースがほとんどです。

各面接で担当者が変わるということは、評価している観点も変わります。

①主任クラス

主任クラスは、主に部下にした場合を想定して評価を行います。具体的な実務をイメージし、任せるとどうなるかが基準です。

②管理職クラス

管理職クラスとなると、伸びしろを意識します。能力やスキルだけでなく、物事の考え方や人間性など、なかなか表面に表れにくい部分を評価します。

③経営者

経営者になると、数十年後の会社を支える人間として、力量、人間性、自社とのマッチングなどについて総合的に判断します。

このように採用面接は、担当者によって説明の方法やアプローチを変え、自分自身をアピールすることが重要なのです。ここからは担当者ごとにどのようにアピールすればいいのかをご紹介していきます。

①30代前半の主任クラスが面接官の場合

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主任とはいえ、数年前は担当者として、実務に励んでいたということです。中には今でも実務で動きまわる主任もいます。
このことを考えると、いかに実務レベルで自分が活躍できるかを説明する必要があるでしょう。
例えば、自分はどのようなスキルや能力を持っているのか、そのスキルは具体的に何に生かすことができるのか、そして生かすことで何が実現できるのか、などのようにアピールすると、入社後の具体的なイメージが浮かび、評価をつけやすくなります。
逆に良くないのは、あまりにも現実から飛躍した、夢のような話を展開してしまうことです。
「自分の能力があれば、まだ御社で誰も達成できていないことが実現できます!」など、勢いは良いが、実際を伴わず、具合性にも欠ける話はあまり評価できません。

②管理職クラスが面接官の場合

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管理職ともなると実務からは離れ、目標数値をいかにクリアするか、また組織をいかに形成していくかなど、抽象度の高い仕事を進めています。
いくら能力やスキルがある人でも、考え方や人間性が自社に合わなければミスマッチを起こしてしまい、結局成果を最大限に生かすことができなくなってしまします。
こういった考え方は担当者、主任レベルではあまり持つことがないため、先の選考とはやはり評価する観点が変わります。
重要なのは、いかに自身の考え方や人間性が、企業と一致するのかをアピールするかです。
そのためには、企業HPや説明会などで、会社の方針や経営計画の確認、近況を把握するためのニュースリリースの把握が重要です。
これらの情報から、そのような人材を企業が求めているのかを把握し、説明する必要があると思います。

③最終面接!経営者や会社役員との面接

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経営者はここまでの面接で能力やスキル、価値観が自社と一致していることを把握したうえで面接に臨みます。
判断すべきポイントは、あまりはっきりとはなく、あえて言うなら総合判断と言えるでしょう。またはその面接官のフィーリングです。
とはいえ、人材の採用は数億円の設備投資とも言われるので、ある意味今後の会社を左右するイベントです。
経営者サイドも必死にその人物の人間性や、力量、伸びしろを再確認するはずです。
自身の考えをしっかり訴えかけ、なぜ自身がこの企業に必要なのか、そしてなぜ数ある企業の中でこの企業を選んだのかを説明してください。

まとめ:いかに状況に合わせて自身をアピールするか

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面接は評定者によって、評価する観点が異なります。
能力やスキルで判断されることは多々ありますが、コミュニケーション能力や考える力が乏しい人間は、どうしても失格となるケースがほとんどです。
また考え方や人間性で失格となる人材も多数存在します。「学歴だけで判断しない」というと分かり易いですね。
最終的にはいかに自身のアピールポイントをうまく説明するかです。そして、状況に応じてアピールポイントを変えていくことも重要です。
最後になりますが、いわゆる優秀な人材として面接で合格する人の特徴として「順応性が高い人材」が挙げられます。
面接の序盤は話がかみ合わなくても、優秀な人材は終盤にはしっかりとコミュニケーションが取れ、的を射た回答をするのだと言います。
面接緊張する場ではありますが、質問の受け答えなので、コミュニケーション能力も評価されていることを意識してくださいね。