筆者が勤める大手IT企業では多くの外国人エンジニアが働いています。海外での求人に応募してきたり、リンクトイン等を使ってヘッドハンターが優秀なエンジニアを捕まえて、企業に外国人エンジニアを紹介しているのですが、そういうクラウドでのマッチングサービスの流れや、ボストンキャリアフォーラムなどの海外で開かれる大きめの就職イベントで優秀な人材を確保しようとしている、など様々な動きの中で外国人の社員が増加傾向にあります。
エンジニアだけでなく、中国人や韓国人のビジネス(総合)職も増えており、中国や韓国マーケットを考えた上での採用と言った事も珍しくありません。アドテクやソーシャルゲーム周りではどこの会社も人材の確保に躍起になっています。
日本では、3年で辞めるようなやつは『ゆとり世代・ゆとり』などと揶揄されますが、海外での3年勤務するというのは長く、終身雇用制度が一般的な日本とは大きく評価制度が異なっているからであると推測されます。海外ではGoogleで活躍していたマリッサメイヤーがYahoo!のCEOになったように、優秀な人材であっても流動的に入れ替わるのが当たり前なのです。
日本にも、上記したような海外からの人材が増えて来て、一部ベンチャー企業では成果主義になってきていますので、今後更に成果主義になり3年で転職を繰り返すというのは当たり前の世界になるでしょう。
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海外から来た20代エンジニアに聞いた日本と海外の転職
海外から来た20代エンジニアは、カナダの某有名大学を卒業し、その後すぐに日本に来日して、2年で2社で働くという経験をした。1社目は日本で起業された外国人が多く所属しているベンチャー企業。資金調達をしていて、技術的にも新しいチャレンジをしているアグレッシブなチームであったそうだ。
その後おの、2社目で筆者とは上場企業のプロジェクトの中で1年程度一緒にプロジェクトをともにしていた。給与面と、自由に開発出来る新規サービスという制約の少なさが魅力だったようだが、その中で、彼から学ぶべき事が沢山あったので下記に箇条書にしておきたいと思う。
効率的、合理的にメリットを判断する
・自分の職域に対して責任を持つ
・役割分担や得意分野を明確にする
・非効率な事を避ける
・会社での評価でなく、グローバルでの評価を考える
・所属する会社で得られる事を明確にし、得られなくなったら転職する
非常にシンプルな様に見えるが、実際勤務していると様々な情が入ったり、難しい事も多い。しかし、彼はエンジニアだからかもしれないが、非常に効率的かつ合理的な判断で物事を捉えて処理している。素晴らしい人材だと一緒に働いていて感じた。
中でも、非常に学びの多かった4.5点目を中心に書いていきたい。
※残りの点に関しては、転職成功事例として複数回に分けてご紹介します。
会社での評価でなく、グローバルでの評価を考える
現在働いている会社での評価に囚われる事なく、グローバルでの評価を考えるというのは、意外と難しい。現在働いている会社で評価されるために評価者に受け入れられる様な事をしようと考える人も多いかもしれない。
人間だから当たり前な判断ではあるのだが、これがそのエンジニアから見ると無駄に見え、更にそういう評価だと他社に簡単に移動しにくくなる。これは目に見える成果や行動というのが社内政治的な側面が強くなるからである。余談ではあるが、こういう企業は中間管理職に社内政治が強い人材が集まってくるので遅かれ早かれ失敗するのである。
常に自分の武器や強みを意識して、そこじゃなくても大丈夫だ、という状態を創っておくというのが彼の主張であった。
こういう人ばかりだと成立しないチームやプロダクトもあるかもしれないが、一貫性があって、着実に評価を伸ばし出来る事も増えていくという分かり易い例であると思う。自分の評価に疑問を抱く事があれば、自分のスキルを入力して年収が判断出来るというMIIDAS(ミーダス)
というサービスを使ってみることをお勧めする。
グローバルな評価の為に活動する大切さ
そのエンジニアは社内貢献という視点でなくグローバルで評価されるという視点で、フレームワークやプラグインを開発しては直にGithubというプログラミング・ソースコードやサービスの共有サービスにあげて公開していた。
転職時にそういう資料が見せられるので、転職先の企業側にしてもヘッドハンターを使う場合にしてもどういうパターンで考えても非常に効率的で、合理的な判断の元行なっていたようだが、日本人としてはこれをあげていいのだろうか、自分のやった経験として良いのだろうかという疑問があるかもしれない。
しかし、彼は次の会社で更に評価をあげて、一緒にいた会社の評価より恐らく300万程度あげている。若干28.29歳にして1000万程度のプレイヤーになったという事であるのだが、彼の上記のような積み重ねを考えると1000万円程度貰っていても間違いないプレイヤーになるのである。
このエンジニアのようにハイクラスの人材、求人を求めている方は【リクルートエージェント】
をお勧めする。通常のリクナビネクストとは異なりハイクラス限定での求人が多いので、自分のレベルを考えて相談出来る。寧ろ、上記したエンジニアのように自分のアピールするべきものはしっかり評価してもらい、給与を上げるベきである。日本の企業の腐った評価制度を変えるフェーズでもあるのかもしれない。
【リクルートエージェント】の他にも転職サイトで有名なインテリジェンスが運営するDODAがあるが、DODAにも非公開求人が多く存在するようなので、下記のサイトをチェックしてみてはいかがだろうか。
⇒ 転職で、サイトに掲載されていない【非公開求人】を活用する方法とは?
まとめ
海外から来た外国人エンジニアから転職やキャリアについて学ぶという体験をしてみて、筆者は日本の評価制度に疑問を抱く様になった。それは、シビアに自分の成長だけを考えて行動した方が最終的に自分のキャリアに取っては非常に意味のある事なのだが、短期的に考えるとまだまだ評価者によるという属人的な状態がある企業が多い。
確かにコミュニケーションスキルは大切なのだが、他のことを切り捨てても長期的に自分のキャリアを考えるというのが外国からきた社員の優れている点かもしれない。
今後日本にもっと外国人の社員が増えて来た場合に成果主義の点で負けて行く日本人が多く、あぶれる人が増えるのかもしれないという危機感さえ感じた体験であった。
転職で成功するためには、長期視点でシビアに自分のスキルや成長だけにフォーカスして仕事に取り組むというのが大切なのではないかと感じた。