エンジニアの給料事情とは?高いのか、安いのか平均はどれくらいなのか調べてみた

エンジニアを目指すためのプログラミングスクール市場が2015-16年から盛り上がりエンジニアを目指す人が増えました。エンジニア市場は常に売り手市場であり、他の職種よりも有効求人倍率が非常に高い職種となっていることも人気の要因ともいえます。日本にエンジニアは90万人弱いると言われていますが、エンジニア市場はどうなっているのでしょうか。

エンジニアの給料相場・平均はどれくらい?

そもそもエンジニア市場について

dodaの有効求人倍率の調査 2021/3のデータで技術系(IT・通信)の有効求人倍率は「8.59倍」です。有効求人倍率とは1人に対して8.59件の企業が求人をだしているということです。

営業職の有効求人倍率が「1.59倍」に対して、技術系(IT・通信)は約5.5倍程となっており、いかにエンジニアの求人が多いのかがわかります。このようにエンジニア市場は売り手市場となっており、プログラミングスクールなどに通ってエンジニアを目指す方が増えている背景でもあります。

エンジニア給与市場

平成29年の賃金構造基本統計調査によると、システムエンジニアの平均年収は約550万円です。 IT業界全体の平均が約450万円、プログラマーが400万円とすると市場よりもだいぶ高い平均金額となっていることがわかります。

参考:厚生労働省の賃金構造基本統計調査

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求人ボックスのデータによると、営業職が363万円なのでシステムエンジニアと比較すると約200万円ほど変わってきます。

エンジニアに転職してすぐにこの給与になるかは個人のスキルやその給料を支払えるような企業とのマッチング次第ですが、エンジニアを目指す人が増えている背景にはこう言ったところがありますね。

駆け出しのエンジニアが増える背景?

「駆け出しのエンジニア」と呼ばれるプログラミングスクールに通い始めた人や独学でプログラミングを始めた人の中にはこのような背景もあって「Web系の事業会社」を目指す方が多くなっています。

事業会社の給与水準に関してはこちらの記事も。

エンジニアの給料が安い企業の特徴とは?

システム・ウェブサイト受託制作会社

システム・ウェブ受託会社とはクライアントからのサービスやサイト制作の依頼を受け、開発して納品する会社のことです。

ビジネスの流れ

  • クライアントの開発目的に応じて、自社のできること・制作実績・予算を提案
  • クライアントからの開発案件を受注
  • 受託したあとは自社のPM、ディレクター、デザイナー、エンジニアが開発
  • クライアントに品質確認を行い、納品

受託制作会社の簡単なビジネスの流れはこのようになっています。業務内容の詳細は省きますが、このような流れ受託開発を行います。

受託制作会社はビジネスが受託なので予算が高い企業からの受託をしない限り、価格を下げて受注する利益率が下がります。企業は利益の中から給与をあげる計算をします。つまり利益率の高い企業=給与は上がりやすいですが、利益率の低い企業では給与があげづらいです。なので受託開発企業では給料が低くなってしまいがちです。

上場企業であれば平均給与が公開されているので確認も

事業会社で上場していたとしても給与が高いかどうかはまた別です。平均給与が高い企業であればエンジニアも給料が高い可能性が高いです。

平均給与が低い企業にもかかわらずエンジニアだけが給与が高いというケースはほぼありません。気になる方は有価証券報告書などを確認するようにしましょう。

エンジニア 給料 高い企業とは?

外資系企業

エンジニアで給料が高い企業の一例で外資系企業があります。

Google , facebook, Apple, Amazon, Netflixなどは新卒から1000万円前後の給料を支払っているなど給料が高いことは有名ですが、それ以外にも外資系のコンサルティング会社や、海外で伸びているサービスが日本に来たときの立ち上げメンバーなども給料が高くなります。

その代わりエンジニアとしての実装力・データ理解・ビジネス理解だけではなく、他のポジションのメンバーとのコミュニケーション力(企業によっては英語力)も求められます。

エンジニアの専門性を評価できる(評価制度の整っている)企業

専門性を評価でいるように評価制度が整っているというのは重要な視点です。求人票では給与水準しか記載されていないことが多いですが、給与設計がどのようにされているかを聞くことでどのような思想でエンジニアのことを考えているかがわかります。

もし面談などで聞けるようであれば下記のようなことを聞くことをお勧めします。

  • 今後このようなエンジニアを目指しているけど、それはどのようなエンジニアランクになっているのか
  • 何をやったらそのようなポジションを任されるようになるのか
  • 技術以外の評価項目があるのであればどのような評価項目で、どういうランクがあるのか

など、聞いてみると良いでしょう。

エンジニア 給料の上げ方

専門性を高めること

エンジニアでもポジションによって求められる専門性が異なります。薄く広くの技術では薄い問題解決しかできず、ユーザーや顧客に求められるサービスを実現できないことがあります。

エンジニアとしては求められるサービスを実現すること、サービスの体験をよくしていくことによって、色々な人に使われるサービスになり、事業や会社が伸びていきます。会社が伸びなければ評価されることはありませんので、専門性を高めつつサービスにコミットすることをお勧めします。

ビジネスやマネジメント領域のスキルをあげること

サービスにコミットするとは事業のKPIを考慮して、下記のことを当たり前にできるようになってくると給料が上がります。これらを行うためには事業KPIをモニタリングするためのBIツールの導入、ダッシュボードの作成などが必要になります。

  • ユーザーや顧客からはどういう機能が求められているのか
  • 中長期どのような機能を作っていく必要があるのか整理できる
  • 機能がどのように利用されているのかデータをみること

エンジニア 給料 上がらない人は?

コミュニケーションがしづらい、チームワークに向いていない人

エンジニアというと一人で仕事をするイメージを持っている方もいるかもしれませんが、基本的にはチームで動くことが多い職種です。なんらかのシステム、サービスを開発する際にPM、デザイナー、他のエンジニアとコミュニケーションをとって皆で開発を進めていきます。

顧客の要望によって仕様が変わることなどもあるため、営業やディレクター共コミュニケーションを行うのでコミュニケーションがしづらい人というのは周りからの評価も上がりづらいです。

  • 話しかけないでくれというオーラがある人
  • 否定的なコミュニケーションをとってくる人
  • 相手の気持ちを汲み取れない人

このような人はたとえ実装力が他の人よりも少し高くても中々企業は評価しづらいでしょう。

企業の中で求められるアウトプットを出せない人