人事担当者・エンジニア必見。大企業のエンジニアが教える、目標設定・評価面談の前にキャリアについて意識しておくこと

企業に勤めていると評価面談というのが半年か、四半期ごとに行われます。直属の上司と技術者であれば、近くでみている、もしくは同じ職種で評価できるレベルにいるランクのエンジニア、デザイナー、ディレクターが評価することになります。

どの職種でも、評価面談の前には資料などをまとめることが多いと思いますが、目標設定や評価面談の際に意識しておいたら良いことをご紹介します。

今回はエンジニアが下のエンジニアの目標設定・評価面談をするというところをシチュエーションにしています。わかりやすいように、チャットで聞いた流れをそのまま記載します。

エンジニアの方はぜひ参考にしてみてください。

エンジニアだけれども会社的に事業に対する目標を立てる必要がある場合

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先輩エンジニアからのアドバイス :

事業目標は多分、現実的な事業目線でプラスになる目標なんで、プロジェクト内の課題点や将来性を考えて、フロントエンド・エンジニアと言うか自分のスキルで貢献できそうなものをテーマにして、半期で実現できそうなアウトプットの具体的なものが設定できればよいと思うので、今回とりあえず、自分なりにトピックを考えてればOKかな。

どうやって具体的な目標にするかは、考えられればOKだけで、無理なら面談の場で事業責任者含めて相談しつつ握っちゃおうというのが、面談の趣旨ですね。

基本的に企業で評価されるときに

  • 事業目標(会社の事業に直結する課題や問題を解決すること)
  • 個人目標(事業目標を達成する上で個人ができること)

を定量的に判断で判断されることが多いのではないでしょうか。

目標設定は抽象的でもいいから逆算から立てる

課題やなにかトピックが見つかってれば、ふわっとしててもいいので、自分なりに考えて目標を仮置きして持ってきてもらえば良いかなと。

技術面はまた別で、自分のキャリアを考えて目標設定する感じ。

具体的によく俺が話すのは、2,3年後にどういう仕事をしてたいのかを考えて、
それを実現するには、この半期何すればいいか、何ができるかを目標にする
という考え方で目標設定してみると、そんなに変なものは出てこない。

最悪目標が出なくても、気になるトピックや興味のある話題を出来る限り、面談の場に持ってきてもらえば、そこで組み立てていくこともできるし、面談の時間で決まらなかったら後日再度面談設定してもらえばOKです。

  • どういう仕事をしていたいかから逆算して個人目標を立てる
  • 事業目標と連動していないことがあっても、個人としてありたいことであれば学習するので頑張ることができる

エンジニアとしてのキャリアで悩んでいるという相談

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ディレクター・プロデューサー・プロダクトマネジメントなどのビジネス職になるか、
フロントエンドのエンジニア+事業の数字をみたり、プロダクトのGAなどの数字をみつつマーケティング的なところにもコミット、
フロントエンドのエンジニアに専念するかという選択肢で悩んでいるのですが、どうしたら良いでしょうか。

エンジニアとしてどうなっていたいかから逆算すること

先輩エンジニア :

中長期的に考えたほうがいいかもね。
中長期、2,3年先を見据えて考えるとわかりやすい。

どういう働き方をしたいのか、どういう生活をしたいのか、それでエンジニアに落とし込んでエンジニアでいる必要性だったり、エンジニアとしてどうなっていればその生活を実現できるのか。
そういう方がわかりやすいよね。

ここからは、先輩エンジニアに対してエンジニアのキャリアやロールモデルについて相談したときの先輩エンジニアの答えです。

エンジニアとしてのキャリアに悩んでいるという方にはぜひ読んでみて、ツイートやシェアなどでコメントいただきたいです。

エンジニアのロールモデルを考える

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先輩エンジニア:

今会社にあるようなエンジニアのロールモデルを押し付ける気もさらさらないのです。
自分の考えるキャリアで、近い将来こういう感じで仕事していたいってところがコアで、2,3年先の生き方から逆算したような目標が持ててればOKですよ。その方が話がし易いよ。

何も考えを持っていないという方が非常に辛い。せっかく仕事をするのであればそういうのがプロだと思う。

IT業界なんていつでも転職できるし、会社やめたりするのカンタンだけど、簡単にはやめないで、社内でやりたいことやれる様に周りを作っていくのが大事かなと思う。

急に誰かをいれてくれっていう話ではなく、自分の働き方によって周りを変えていくというのがいいと思う。
キャリアの相談しつつも、そういうすり合わせのための面談だったりする。

  • 良い意味で会社を利用し、自分のキャリアを構築して行くこと
  • 好きな技術、チャレンジしたいことがあれば目標に入れるか、それができる環境に身を置くこと

エンジニアのロールモデルは一つとは限らない

先輩エンジニア:

今ある社内のエンジニアのキャリアパスにない、ロールモデルが具体的に提示できるなら、会社にとっても利益じゃない?
「これができないとかじゃなくて、これをこうやりたい」というふうに考えるのが重要だと思うよ。

でそれに対する、具体的な計画や目標が半期ごとに握れるなら、じゃやってみてってなるでしょ。

あまりにも会社のドメインとずれてると困るけど、IT企業にいてアプリやサービス大抵のものだったら断るわけがないからね。

例えば、農業やりたいとか。
無理やろそれはってなる。

でも少なくともIT屋さんのドメインだとしたら、誰も否定しないと思う。
ふわっとフルスタックエンジニアが目標とか言われるよりも、目標から逆算して具体的になっている方がよっぽど現実的で良い気がする。
とりあえず、やりたいことを上げてみて、それが将来社内できるかできないかわからないけど、今期はそれを目標にこれをやります。でOKだと思う。

目標設定の具体的な詰め方とは

先輩エンジニアに対して上記の流れを踏まえて、どのように目標設定すれば良いのか具体的に聞いた場合の例をご紹介します。

評価を受けるエンジニアAさん :

やりたい事がメディアでの広告の最適化と仮定した場合
技術的にはUI/UXの広告クリエイティブや配信ロジック、データ解析、
とかそういう方向性になるという認識で間違いないですか?

先輩エンジニア :
いいと思いますよ。
技術目標は小さくてもいいかなと思うけどね。評価しづらいのはこまるだけで。

評価を受けるエンジニアAさん :
あーでもそこは結構ありますよね。

結局事業目標とか立てて、達成したけど何もないというのが
よくあるのでそこのすり合わせがよくわからないなと

先輩エンジニア :
そうそう。ほんとは事業のKPIに直結すればいいんだけど、そこんところはなかなか難しい。

  • 事業に直結しない目標設定は評価が難しいことは念頭に入れて置く
  • 自分の好きなこと、興味のあることは事業とは別のところで勉強することも大事

評価されているのか、いないのかわからないというエンジニアは多い

先輩エンジニア:

事業的にプラスになるとおもって、やって個人的な目標達成してるけど、事業面でそんなに効果がなかったってのは、よくあるし。
個人的な目標を達成してサービス伸びるなら、世界中のウェブサービスが儲かってるよね。

個人目標と事業目標は完全に別、あくまで事業のコミットがあると給料にはインパクトがある

これは会社によるかもしれないけど、査定って観点でいえば、個人の目標が達成してればOK。
その人が、個人目標達成して、満足感あるかはまた別の話なんだよね。
まぁ給料上がれば満足感はあるのかもしれないけど。

個人の目標達成して、プロダクトが伸びるか伸びないかは、運次第なところもあるよね。

目標設定もしっかりやれば成功体験を積むことができる

個人立てて達成してるけど、事業的にぱっとしなくても、少なくともマイナスでは無いと思うので、次の目標考えて次の半期やる
それを繰り返してるとそのうち当たるし、成功体験も得れるから、当たる確率もあがっていくと思うんですよ。

個人の技術目標が定量的に判断しやすく、エンジニアとして評価しやすい

評価する側からすると、ノイズ含まず評価できる場所が個人の事業目標と技術目標なので、そこしか確実なところがないので、ここをすりあわせてる感じ。

エンジニアに事業のKPIの責任おわせても、どうすることもできないので、技術目標を達成していれば、それがたまたま事業目標に対して意味があるものであればいいよね。その上で事業がうまくいけばさらにいいよねっていう考え方だね。

エゴイスティックかもしれないけど、その方がいいと思うよ。

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ミーダスの特徴についてはこちらにまとめてありますので、こちらもどうぞ。

ここからは人事評価に関しての先輩エンジニアの考え方です。
どこの企業にも人事評価はありますが、どのように評価されているのか、その評価ロジックは正しいのか不信感がある会社からは、確実に人がやめていってしまいます。

エンジニアが辞めていくのを食い止めるにはどうすればよいのかで悩んでいる人事の担当者の方には参考になるかもしれません。

人事評価システムはどうあるべきなのか、逆に評価される側はどのような考え方でいるべきなのか。

評価されない問題は人事システムの問題

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評価を受けるエンジニアAさん :
事業のKPIも達成してて、個人の目標達成してても評価につながらないという事もあったのでよくわからないなと思ってたのですが、結局のところ、個人の技術目標を達成する延長に事業目標への技術的なコミットがあると考えた方がお得感あるんですね?

技術力がそこまで伸びてなかったら評価されないのは当たり前ではありますが。

評価のテーブルを気をつける必要性がある

先輩エンジニア :
評価されない問題は、人事システムの問題だから、さんざん文句は言ってるし、
改善してくれることを願うけど、評価されてないわけではないよ。基本マイナス評価なんてないし。
人事の伝え方が悪いだけで。人事の伝え方が悪いと今回は評価しているんだけど、数字には反映されていないということもあります。

人事とは外部要因だから、人事に評価されてないから、俺駄目だとかよりも、自
分で将来とかキャリア考えて、目標設定して、それを達成して自分自信が成長してる実感得るほうが大事だと思う。

そういうわけで、2,3年後の自分を考えて目標を立てて欲しいんです。

プロ社畜として、社内評価バンバンあげまくるのが目標なら、自分のやりたいこととか全部捨てて、
今の人事に評価されるような目標をたてればいい。でも現実的にそれだと将来で行き詰まると思う。今後もエンジニアでやっていきたいならプロだからそこのところしっかり設計すると良いと思うよ。

個人のキャリアと、社内のキャリアのベクトルが合ってるとコスパがよいので、将来を考えると本当にそうすることをおすすめする。

目標設定面談も半期とか、四半期でいやいややるんじゃなくて、ポジティブな場となればいいよね。
目標面談で将来が考えれたらいいかなと。
高校の時も進学とかの試験の時期になってやっと将来考えたりするじゃない、そういう感じ。

評価を受けるエンジニアAさん
なんだろう先輩が神に見えてきましたね。
宗教だったら入ってますねこれ。

以上、いかがでしたでしょうか。
目標設定や面談、会社の評価のベクトルと方向性について悩んでいるという方の参考になればと思います。

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